Pot.Asahi Elegance ‘S.Matsu’

今回ご紹介するのは、Pot.Asahi Elegance ‘S.Matsu’です。

実を言うとこのカトレアは、まだ株が完全な状態でなくあまり期待していませんでした。ところが、16cmオーバー2輪で端正な素晴らしい花を咲かせましたので今回紹介させていただきます。

 Pot.Asahi Eleganceは、岡山にフジナーセリーさんで1996年に作出登録されました。親は、Pot.Dark EyesBlc.Mary Jane Kennicottです。Pot.Dark Eyesは、非常に有名でメリクロンもされている品種ですが、もう一方の親のBlc.Mary Jane Kennicottは、あまり聞き慣れない名前ですが、シンビジュームで有名な Dos Pueblosオーキッドにより1968年に登録されました。親は、有名なBlc.Memoria Crispin RosalesC.Nigritianです。写真の‘S.Matsu’は、親のPot.Dark Eyesより形がまるく優しい雰囲気があります。

 

このPot.Asahi Elegance ‘S.Matsu’について、高松の上原様から以下のお話を伺いました。 

Pot.Asahi Elegance ‘S.Matsu’は、もともと丸亀の新居義久さんが所有されていた株であり、新居さんが2008年に温室をたたむ際に、個体名のついていないPot.Asahi Elegance2株あった。当時新居さんは、いい花には個体名をつけていなくても、S等の記号をラベルに記載されており、両方の株ともS記号がついていたため、上原様と趣味家の松永様で一株づつ引き取った。上原様が引き取られた株も松永さまが引き取られた株もその後素晴らしい花が咲き、上原様が引き取られた株に’A.Y Heritage‘、松永さまが引き取られた株に’S.Matsu’と個体名がつけられた。 

松永様はご自分のお名前の‘Shinichirou Matsunaga’では、個体名が長くなるため、‘S.Matsu’と省略した個体名をつけておられる他、良花には、’Kayoko‘(奥様のお名前)、’Makiko’(お嬢様のお名前)等の個体名をつけておられます。もし、’S.Matsu’ ‘Kayoko’ ‘Makiko’等の個体名がついている株があれば、きっと素晴らし花を咲かせると思います。

Pot.Asahi Elegance ‘S.Matsu’は、関西でもあまり流通されておらず、四国の一部の方の間で愛培されている品種です。このように、あまり知られていない品種でも素晴らしいものがあるということがよくわかりました。 

English Version is now preparing.

 

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